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四国の食卓 2016,11,19/20

二日間のイベントを終え、麦山に帰ってきました。

まなべ商店のくみちゃんをはじめ、イベントを企画運営して下さった皆さん、出店者の皆さん、そして、お立ち寄り下さり、イベントを盛り上げて下さった皆様、ありがとうございました。ご当地、松山のラクダピクニックさんで既に見知って下さっているお客様もいて、慣れない街でとても心強かったです。

初日は搬入の際に車のバッテリーが上がってしまうハプニングがありました。5年目で交換時期に来ていたところ、ハザードランプを数十分間点滅させていたことが原因でした。本日、新品に交換してきました。どうもお騒がせしました。

さて、今回の企画は「四国の食卓〜日本酒とともに〜」でした。稲刈りが終わり、酒仕込みのはじりを祝う意味でも、冷やした吟醸酒を屋外でしっぽり楽しむ上で気候的に過ごしやすいという意味でも、この時期はベストタイミングだったと感じました。

海産の干物、薫製もの、根菜たっぷりの猪汁、煮込み。そこに「漬け物」ではなく「ピクルス」とくれば少なからず違和感を感じられるかも知れないと、こちらに不安がありましたが、意外とお客様はすんなり受け入れて下さったようでした。打ち合わせの際、お酒とどんなピクルスが合うかを改めて確認しました。お酒もいろいろ、従来の普通酒もあれば、ベタベタせず繊細で香り豊かな吟醸酒もあります。柑橘系のフルーティーな香りのスッキリ抜けるようなお酒には、新生姜のローズスイートがとても合いました。ローズスイートのレシピは生姜のキレのある辛さが生きるよう、スッキリした甘みにする為にグラニュー糖を使い、生姜がより華やかに香るようにローズフラワーと合わせたもので、蕗のピクルスもまた、華やかな吟醸酒、フルーティーなクラフトビール、マスカットと白ワインをイメージして作ったものです。

ナスのレリッシュは干物や燻製に添えて、にんにく蕾のレリッシュは素材そのものに旨みがあるので、しっかり飲み応えのあるお酒と塩辛のようにちびちび食べてもらえると思います。にんにく蕾はクミンと合うのですが、それでレシピを組んでしまうと日本酒に合わなくなるので加えるのをやめた経緯があります。今回の打ち合わせでは、豆腐に少し、そこにのびるの小口切りを散らしました。すると、ああ〜日本に生まれてよかったという美味しさに変わったのです。お酒がより美味しくなり、豆腐の頼もしさに感心、レリッシュの活躍、のびるってこんなに美味しかったのかと感動するとても楽しい食卓でした。

手探りでピクルスを作り始めた頃から少しずつ今のような方向性に向かったのは、学生時代の親友が酒造りをしていることが一番大きいと思います。季節の便りに送ってくれるお酒は、それまであまりおいしいと思ったことがなかった日本酒のイメージを変えてくれました。その年の作付けがひと段落して収穫を祝うとき、酷使した身体を癒すように染み渡りました。まるで米から生まれた命の水。お酒はわたしたち日本の文化なんだと誇らしい気持ちになったのです。

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まるふく農園夫妻と三津浜の田中戸さん

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今回のイベントを取りまとめた、まなべ商店のくみちゃんと株式会社エス・ピー・シーの松下さん

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四国四県の飲み比べセットがかなり魅力的でした。

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ヒビヤレコードさんが穂紫蘇のピクルスと黄色ズッキーニのピクルスを使ったお酒のアテを作って下さいました。

その他、イベントの雰囲気が分かる画像はこちらをどうぞ。

 

渾身の新作できました

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「Hotdog stuff」

ホットドックのために作ったピクルスです。

食欲をそそるキャベツ独特の香りをより一層際立たせるキャラウェイシード、味に深みをもたせるため一年じっくり熟成させた古漬けキュウリを刻んで加え、さらにピーマン、万願寺とうがらし、ししとう、青とうがらしでより爽やかにスパイシーに、ソーセージは味も脂も濃いので、それに耐えうるようしっかりした酸味に仕上げました。ケチャップやマスタードとも相性がいいので共に挟んで下さい。

もちろん、hotdog 以外にも、カレーの付け合わせやお酒のお供にもどうぞ。ブルーチーズと合います。是非、お試しください。

 

「にんにくのピクルス・しょうゆ仕立て」をつかった料理例

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ゆで豚のスライスに、ピクルスのニンニクと梅を刻んだものをソースにしました。仕上げにピクルス液をたっぷり掛けていただきます。和からしとの相性が食欲をそそります。

材料:ゆで豚、にんにくのピクルス・しょうゆ仕立て、にんにく葉の小口切り、和からし

生姜のメープルスイート

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生姜のメープルスイートも仕上がりました。

こちらは華やかなローズスイートと対照的に、メープルや香辛料の香りを効かせ、こっくり甘く濃厚なピクルスです。ワインはもちろんのこと、ウイスキーともぜひ楽しんで頂けたらと思います。

今年はオーガニックカレンツとオーガニックレーズンを加えることにしました。その分、新たにナツメグを加え、より香り豊かになりました。ローストしたアーモンドやカシューナッツとの相性もいいです。

ナツメグを卸していると、とてもいい木の香りがします。きっとウイスキーを木の樽で寝かせるのも、冬の森の香りを楽しむためなのかもしれません。

新生姜のローズスイート

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今シーズンの新生姜のローズスイートが仕上がりました。

生姜とバラの香りが化学変化?をおこし、フタを開けるとレアチーズケーキのような香りがします。

花びらのようにできるだけ薄くスライスした生姜。今年は雨に恵まれ、ぷっくりと太ってとても柔らかく、辛みもマイルドに育ちました。

口に入れたとき、香りがクリアーに広がるよう、砂糖は国産ビートグラニュー糖を使ってきましたが、これまで、くどくならないよう甘みを抑える分、辛味が勝っていたことが気がかりでした。

そして舌触り。より花びらのように柔らかく繊細に。部位によって質感が異なることは仕込みを重ねる中で分かってきましたが、生姜そのものが柔らかく素直に育つには他の野菜以上に水がいることも今年の生育を見て確信しました。更に、レシピを工夫することでよりなめらかな質感にならないか。

そうして今回、ビートグラニュー糖を減らし、新たに水飴を加えることにしました。見た感じも艶が増したようです。国産の甘藷に麦芽酵素を加えてできる無添加の水飴はとても優しい甘味。これまでより生姜の美味しさが際立って食べやすくなったと思います。

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順次収穫しながらの仕込み。今回の収穫では一株1.2キロの大物が穫れました!

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コリンキーのスイート

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意外と底力のあるコリンキー

もともと甘味は少なく、苦みやウリ独特の若い香りもありますが、それゆえに合わせる甘味や香辛料によってその癖が味わい深さを生むように感じています。今回、また少しレシピを変えました。

より美味しくなったコリンキーのスイートをお楽しみに!

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