投稿者「ikufarm」のアーカイブ

畑のようす

久しぶりの投稿になります。この春は数年毎に作り替える竹の支柱づくりに加え、いよいよ獣害を何とかしなければということで柵づくりに追われていました。

 どうやって作るかあれこれ考えた末、打ち込んだ対の鉄筋を枠にして丸太や竹を積み上げることに。そうすれば、身近なもので賄えますし、長持ちしそうです。鉄筋は建材屋さんでカットしてもらいました。丸太は暮れに伐った裏山から先の細いところを2メートルないし3メートルにして運び下ろしました。現場が林道の上斜面であったなら軽トラに積んで来れたのですが、運び上げるには重すぎました。一本一本、引き摺りながら、嫌にならない程度に少しずつ。竹藪に近い畑には竹で拵えます。支柱も作りながらひたすら動き回る毎日でした。

避けるべきは、ウサギ、タヌキ、アナグマ、猪、、、とにかくそれなりの高さまで積み上げたところが、どうも半野良「チー坊」が柵の上で爪を研いでいるようで、つまるところ、これではハクビシンに対して無力ということなのでしょう。竹の方が滑って効果的かもしれません。

 急斜面に4段連なる畑。ここも昨年はかなり掘り返され踏み荒らされました。しかし、完璧に囲う方法がなかなか思いつきません。電柵は補助金が出るとしても自分が嫌ですし、それに、畑の外は鉄筋も満足に刺さらないような地盤。とにかく足掛かりとして出入り口を塞ごうと思います。その場凌ぎにネットを張っても、よほど目が細かく丈夫で高価なものでなければ噛み切られてしまうし、かといって、いかに丈夫でもまた作り直せるような、大変すぎないことが肝心です。景観を損なわず、作業の邪魔にならない囲いとは。

そうこうしているうち、やり残していた刈草集めに掛からなければならなくなり、あとは暇を見つけながら進めることに。気がつけばもう5月。にんにくの芽の収穫が始まりました。

 しっかり肥えて上出来です。暫時仕込みます。

そんなこんなであっという間に今シーズンが始まりました。

瓶ヶ森テン泊

去年の春、途中で断念した筒上山へ。今回はルートを変え、日帰りではなく、一泊二日のゆとりを持って臨みました。前泊は瓶ヶ森で。全く非日常的な景色が広がります。静かで贅沢な時間。正面には石鎚山。雪が山襞に残っていました。寒かったので夕食を食べたらそこら辺を散策。陽が落ちてから辺りはより鮮やかに。

「氷見二千石原」

かつて、ご夫婦の営む山小屋がここにはあり、山スキーを楽しむ若者たちで賑わったそうです。

夜明け前に起きて山頂へ。テントは夜露が凍ってバリバリです。朝は決まって貧血の嫁にとり、起きがけ登山はたとえ30分そこそこで頂上とあってもかなりハード。何度も立ち止まり、それでもなんとか辿り着きました。美しい朝日を前にうずくまる嫁

林道が開通し誰もが気軽に訪れるようになる前のこと。バスに延々揺られ、麓から雪山を登ってようやく辿り着いた彼らは、ここで青春を謳歌したのでしょうね。

【青春】 〔夢・野心に満ち、疲れを知らぬ〕若い時代。(三省堂 国語辞典より)

さて、テントを撤収していざ筒上山へ向かったのですが、のんびり出発したのが仇になり、今回もタイムオーバーでした。手前の岩黒山でお午になり、丸滝小屋で引き返すことに。まあ、いいのです。休日まで頑張る必要はないのですから。それに、その丸滝小屋から土小屋までが苔むした穏やかな道で十分楽しめました。

terzo tempo さんへ納品してきました

店頭には残り2瓶となっていてびっくり。ご愛顧くださり、誠にありがとうございます。本日納品して参りました。

深煎りコーヒーと共にいただいてきました『ラムチョコサンデー』

ラムレーズンと濃厚なチョコ、そして香ばしいグラノーラ仕立てのナッツ。カカオの香り引き立ち食感も楽しく、とても美味しかったです。

山仕事備忘録〜三叉路脇の支障木その3〜

枝打ちは残り3本。吊るためのロープを先の方に括れるよう、竹で引っ掛け棒を拵えました。ケーブルや道に被っている枝についてはこれで安全に作業を進めることができます。

括りを解くには片手で持ち支えてロープにかかるテンションを一旦緩めなければいけませんが、重すぎてできない場合は、鶴瓶の要領で手繰って地上まで降ろして自分も降りる。もしくは、吊った状態で自分が少し降り、持てるくらいに切り分けて然るべきところに落とします。2本を2日かけて片付け、続けて3日目いよいよ最後。これが最も大変でした。

この木は何度も掛け替える必要がありました。要所ではロープでもう一つ別に確保。木の股が何段にもわたって複雑で狭く、コネクターが引っかかったり、綱を渡すその先が見えず届かずだったり。引っ掛け棒がなかったらこの木を登ることはできませんでした。3メートルある胴綱が長さぎりぎりの場面もありました。目標地点にアンカーと滑車を取り付けたら、一旦降りて仕切り直します。

さて、休憩を挟んで下から枝を打っていきます。ケーブルにかかった枝を無事に片付け、幹を周って次というとき、張り詰めた弦を弾くような感触がメインロープから伝わってきました。見上げればアンカーを取り付ける際に切った枝元の出っ張りが干渉して、ロープを弾いたようです。ロープは芯とそれを守る表皮で作られているため、芯が残る限りは大丈夫なはずですが、不安がもたげます。不用意に傷つけないようにしなければなりませんが、二度三度弾いてしまいます。木の複雑な形状により、どうしても横へ振られてしまうのです。昇降機がないので、また何度も掛け替えてポイントまで登り直し、ロープの状態を確認します。表皮の繊維も切れておらず大丈夫そうです。念のため、切り口を平滑に直しました。

さて、次は切った枝が隣の樫の木に引っかかってどうしてもとれません。それは伐倒の際に必要になると思って残しておいた木でした。横に渡した状態のその枝を足がかりに樫の方へ伝っていき、なんとか絡みを取りました。その日中には終わらず、アンカーと滑車をそのままに4日目に持ち越しです。

翌日、いよいよ4日連続ともなれば体の疲れも集中力も限界がきているのであまり欲張らず、作業を終えればアンカーを解除し、一歩一歩降ります。これで9日かかった下準備が終わりました。今シーズンの山仕事は終了です。まずもって倒しやすいようにはなったと思いますが、間違いがないよう一年寝かせます。

ここも空が見えるようになってきました。

人参のピクルス仕上がりました

ここ数年獣害や水不足等で苦戦している人参。いく農園にとってはなかなかハードルの高いものですが、「黒田五寸」の美味しさは格別です。贅沢に面取りしてありますが、取り除いたものもハネものも全てピクルス液に仕込んでますので、一口の中にそれ以上の人参が詰まっています。土作りから手間暇かけるピクルス屋ならではの一瓶をぜひお楽しみ下さい。

山仕事備忘録〜三叉路脇の支障木その2〜

体力がある程度回復したので、2日続けて枝打ちを進めました。

胸高直径30~50センチになる5本を幅2メートルそこそのラインにまとめなければならない今回のケース。ケーブルに掛かる枝以外も落とすのは、伐り倒す時の制動を確実にするためです。二つの道に挟まれ藪の中にあった5本は外へ枝を大きく張り出し、重心が偏っています。ツルにかかる負荷を減らし制動力を最後まで確保すること。受け口正面に倒れるようにするその向きが合っているか、確信を持てるまで傾けても倒れ出すことのないようにするための大事な下拵えです。

二本目については、そのまま切り落としても道に落ちることはないだろうと登り始めました。しかし、間近に見れば下から見上げるのとは大違い。片手で持ちながらもう一方で切るなんてできそうにありません。仕切り直そうかとも思ったのですが、とりあえず登れるところまで登り、アンカーを仕掛けることに。枝を跨ぎ、高度を上げていきます。カラビナをオートロック式に替えて少しマシになりましたが、枝を跨ぐたびに解除するのはやはり緊張します。その前に足の爪はしっかり効いているか、カラビナの向きは合っているか、変な力は加わっていないか、胴綱のコネクターはちゃんとセットできているか。うっかりは許されないので集中力が頼みです。

20メートル近くまで登ってきました。これまでで一番高いかもしれません。降りるための余力を残しておかないと。途中、邪魔になる谷側の枝を切り落としたところが、隣の木の枝に引っかかってすんなり落ちてくれません。その枝がかりを取るのが、ちょっとやそっとではいかず、かなり体力を消耗しました。落とす枝落とす枝、どれもこれも引っかかってしまいます。これは流石にいかんということで、降りることに。

ラーメンライスの昼食をとってエネルギー充填。滑車とロープを携え再び登っていきます。でも、あれれ?ザックを背負ったままですよ?

クライミングツールを入れるザックを家との行き来で背負ったまま登っていました。いよいよ集中力に不安が出てきました。このところ、歳のせいもあると思うのですが、夜中に決まって目が覚めてしまい、十分に眠れないのです。ともあれ、アンカーを設置し、滑車を仕掛け、一旦一番下の枝まで降りてから切り上げ、無事二本目を終えました。来週は天気が悪くなるので樹上作業はしばらくお休みです。

本日出荷の生鮮

もうじき立春ですが、まだまだ寒さ厳しい日が続きます。

出荷の朝は雪。前日に収穫しておいてよかったです。

白ネギ畑

新作「落花生の味噌漬け」できました!

新鮮な茹でピーの美味しさをそのまま味噌に漬け込みました。パン・ド・カンパーニュに合うよう、赤ワインを加えるのがIKUピク流。もちろんお酒にも合います。

私たち夫婦が毎年楽しみにしている山登り。その山行食としてはやはり味噌がエネルギー補給としても食事にも優れていると実感してきました。そして、もう一つ欠かせないアイテムがナッツ類。落花生をここ数年安定して収穫できるようになってきたので、いよいよピクルスに。

久しぶりの新作となりましたが、作っている本人も嫁も味見をして、つい「うまっ!」と、興奮してしまった意欲作です。どこかカカオのような香りもします。ぜひお試し下さい。

温海かぶのピクルス

久しぶりにいいものが収穫できましたので、数年ぶりに仕込みました。一枚一枚折り重ね、一年の感謝に思いを込めました。

穏やかな春から作付けが始まる夏野菜とは違い、冬野菜の作付けは夏真っ只中。猛暑、水不足、台風、獣害、草刈りなど作付け以外の仕事との兼ね合い等いろいろな状況が噛み合わないと仕込みに至ることはできず、ラインナップ全てをお届けできることの方が少ないですが、藪を切り開き畑の環境は整ってきたのであとは、灌水設備を整えたり、獣除けの柵を拵えたり。できるだけ安定して収穫できるようにこれからも頑張ります。