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畑のようす〜10月中旬〜

秋の作付けもあと少しですが、それが終われば暫時冬支度に入ります。草刈り運搬、そして細断。里芋や生姜、さつま芋などにたっぷり草を敷いて凍らないようにします。11月に入るといつ霜が降りるか、年によっては上旬になることもあります。

そして、山仕事。伐り倒しておいた杉を玉切りして搬出しやすいよう整えておきます。下草や灌木を刈ったり、残す木を決めて他を間引いたり。藪の中に三叉を発見。春には黄色くかわいい花を咲かせるので残しましょう。生えてくるのは樫や椎などの常緑樹が圧倒的に多いので、花のなる木や紅葉する欅や楓を見つけたら嬉しい。

周りは稲刈りの真っ最中。

畑のようす〜7月下旬〜

コリンキーとカボチャがすっかり畑を覆いました。

何度も獣に踏み込まれましたが、生姜は今の所こんな感じ。

キュウリは最盛期を迎えています。収穫と仕込みの毎日です。

畑のようす〜7月上旬〜

 (ズッキーニとキュウリの畑)

日照量が足りないと特に実がつかないズッキーニ。このところ晴れ間が続いているので調子が上がってきました。

一方のきゅうり。雨が少ないので水不足の心配もしています。土が乾かないよう、植え付け、支柱立ての後、暫時、刈り草を敷きました。猛暑続きなので夕方に少しずつ進めてきましたが、ようやくひと段落と思いきや、台風の予報。

昨年は長雨と台風の繰り返しで、キュウリは不作でした。風でほろぼろになった葉がようやく生え替わったと思うとまた台風。そういうものだったと思い出しました。

 

 (生姜とオクラの畑)

今年の生姜は一部、自分で囲った種生姜を使いました。つまり自家採種。これまで買わせていただいている地元農家さんにいつまでも頼るわけにはいかないので、少しずつ囲う方法(保管方法)を試行錯誤してきてようやくうまくいきそうです。

そしてその奥に何度も撒き直したオクラですが、こちらはどうにもダメでした。発芽率が悪いのか食べられてしまったのか。加えて獣に踏み荒らされるということもあっていよいよ、タイムオーバー。そしてこれまで5年以上更新してきた種も残りわずかとなってしまい、今の段階で奇跡的に成長している数株は種取り用にすることにしました。

生姜の畑も(カボチャ、ピーマン、万願寺とうがらし、ナスの畑も)何度も獣に踏み荒らされました。きっとミミズを掘って食べているのだと思います。幸いなことに致命傷というほどまではいってません。これまで1割ほど折れたと思いますが。

上が購入した種生姜から出てきた芽。下は自家採取。自家採取の方が発芽も早く、芽の数も多いです。

 (カボチャとコリンキーの畑)

 (ナスとサツマイモの畑)

サツマイモは今年初めて作付てみました。土佐紅金時です。

ナスはアブラムシが付いて、今ひとつ調子が上がりません。暑すぎたり乾燥が続いたり、過酷な環境なので仕方がないですね。台風が来る前に支柱を立てなければなりません。

 

畑のようす〜6月上旬〜

春作の遅れが響いておりますが、ようやく生鮮出荷ができるようになってきました。何をいつ作付するかは今もなお試行錯誤中。昨年に続き、オクラは発芽しても虫にやられ播き直しの根気勝負。産地では連作できないとされているようですが、そんなことはないはず。ズッキーニについては、植え付け後のウリハムシ対策として不織布や行燈をかけることをやめて、毎日自ら補る方向でどうやら落ち着きそうです。80株以上のズッキーニに対してカボチャとコリンキーは合わせて30株そこそこ、手間もさほどではないなので行燈をかけて避けるようにしています。

(写っている三段の一番下がカボチャとコリンキー、その上が生姜とオクラ、その上がピーマンと万願寺とうがらしの植え付け前)

防虫ネットや不織布はできるだけ使いたくない。高価ということもありますが、ゴミになるし畑の景色としてあまりに残念。掛けていることでかえって、目が行き届かなくなり、草取りが遅れることもあります。そして、虫にやられなくてもこれからの季節は蒸れて病気になってしまうから、大根もキャベツも掛けないようにして、毎日手で捕る。それでカバーできるくらいの作付量にしていこうと思っています。

(本日出荷の生鮮)

 

畑のようす〜5月上旬〜

生鮮出荷用の野菜が少しずつ育っています。レタス類や葉物など。雨が少ないのでこの一週間毎日水遣りでした。ピクルスの方は、ニンニクの芽を収穫して仕込みました。例年、ニンニクの芽を収穫した頃から雨が始まります。

ズッキーニを植えました。88株。植えたら積んである草を裁断して敷き詰めます。明日からしばらく雨の予報。

畑のようす〜4月上旬〜

今シーズンはゆっくりスタート。種を注文してから届くまで20日かかったこともあり、例年よりも遅蒔きです。

久しぶりに我が家のノラ2匹について。

ひょっとしたら、チー坊の方がQ太郎よりも狩がうまいのかもしれません。かなりの頻度でウサギを仕留めてきます。ある日、いつもの腹減った〜というような情けない声で帰ってきたQ太郎。飯ぃ〜とそのまま土間に直行すると思いきや、家の手前で何やら興奮して食らいついています。自分が獲ってきたならあんな情けない声は出さなかったはず。おかしいぞ。チー坊は?と見れば、口元を真っ赤に染めてさも満足そうにうとうと余裕。やはり、それはチー坊の獲物。構んの?嫁が抱えてその貪りつくQ太郎の近くに遣っても、全然お構いなし。王者の風格さえ漂わせています。二匹独特の協調関係。

そんなでも可愛いQ太郎。食べる事が大好きな心優しい奴なのです。ただ、それが祟ってときどき悪いのに当たってもどしたりして。大事なければいいんですけど。

 

20年ぶりの再会

学生時代のインターンシップでお世話になった農業法人グリンリーフ株式会社の先輩が当時3歳だった社長の息子さんやスタッフの方々を連れて会いにきてくれた。こうしてご縁が続くことに感謝している。今後ミールキットという1次加工済みの野菜からお肉そして味付けに至るまでセットになった商品を拡充していくそうだ。インターンシップでは畑仕事に限らず、グループ会社野菜くらぶの独立支援プログラムを通じて新規就農するケースに群馬から遠路、青森まで同行させてもらい、漬物加工も体験させてもらった。高品質であるということ、安定供給のシステム、市場のニーズに応えるということ。大規模であり、自分とはあまりにも対照的だったからこそだと思う、それが今後の主流であると考えた時、自分はどうするか具体的にイメージする上で常に基準となってきた。中途半端なことでは意図せず同じ土俵に上がってしまうことになるのだ。

とにかく当時の自分はしっちゃかめっちゃかだった。全て農業のためとはいえ、体力づくりで始めたトライアスロンのレースと合宿への参加、県が用意してくれた農業を学ぶ通信講座と実地研修、そして農業法人へのインターンシップ、そして卒論を最後の一年に詰め込んだ。一方で、家に届く就職説明会やリクルートの情報紙は全て捨てていた。捨てても捨てても送られてくるそれをまた捨てるという行為は、自分の気づいていないチャンスを捨てるようで、またレールから逸れる覚悟が本当にあるのか執拗に迫られるようで、結構しんどいものだった。

自分にとっての農業は何だったのか、なぜ農業だったのか、それを通じて何を実現したいのか、そしてどんな暮らしに憧れてきたのか、まだ何も実現していないそれは自分の中でさえ明確でなかったし、言葉にならずもどかしい思いだった。20年ぶりの再会を果たし、今の自分を暮らしや畑を見てもらうことではじめて伝わると思った。

数年前、といっても、もう8年ほど前になるが、高知県へ公演にきた社長さんがわざわざ探して連絡してくれた。独立してまだ数年、試行錯誤の只中でその時もしっちゃかめっちゃかだったが、、、。それでも、時代の本流を行く人が、逸れに逸れて細々やっている自分の農業に共感を示してくれたことがとてもありがたく嬉しかった。自分もそうありたいと思ったのだ。