高知蔦屋書店にて

今月3日にオープンしたばかりの高知蔦屋書店にて、出張まなべ商店がPOP UP ブースに1/9 までの期間限定で出店します。そして、明日9日は私達夫婦もお店に立つことになりました。少しばかり、生鮮野菜も持って行きます。当日の朝は霜がおりる恐れがあるので、先ほど日暮れ間近に収穫したばかりの野菜達です。是非お越し下さい。

生鮮野菜を雨風食堂で

朝霧が立ちこめるいく農園。畑には葉物や根物がすくすく育っています。

さて、ご報告になります。念願叶い、高知の雨風食堂でこの10月より、生鮮野菜をお料理に使ってもらえることになりました。奇をてらわず、素材を活かすこと手間を惜しまないこと。私たちの食の原点を思い出させてくれるそのお料理をいただくにつけ、いつか、うちの野菜を使ってもらいたいと強く願ってきました。以前に、行商は大歓迎と言ってもらえてはいたのですが、採算の取れる出荷方法や生産態勢の整備など、こちらが具体策を見出せずそのままになっていたのです。しかし、獣害から否応なく農地の集約と通年栽培に踏み切ったところ作付けの余地が生まれ、野菜を持って行く日は雨風スタッフとして雇ってもらうという嫁からの思いがけない提案があり、一気に実を結ぶことになりました。

週二日ほど嫁が働きに出るとはいえ、本業の展望を開くとてもいい流れが生まれそうです。収穫から最短で手渡せること。少量でも続けられること。スタッフとしてもお店と関わる中でコミュニケーションを重ね、何が求められているのかを考える。これから農家として研鑽を積む上では、この人と思える料理人との緊張感のある関係性は欠かせないと思いますし、お取り扱い頂いている個人商店さんやご愛顧下さる方々に届けられる生鮮野菜をより充実させる上でも、とても大事なベースになると思います。

雨風夫婦と具体的に話し合うなか、こちらの意図を正確に受け取ってもらえていることがわかり、改めて今後も無理のない関係を築くことができると思い喜びをかみしめました。ひとまずは9月中旬の種播きに間に合った葉物やこれまでも作り続けている温海かぶや大根、人参の間引きなどからスタートです。いく農園オンラインショップへのアップが間に合ってはいませんが、菜物などご入用の場合ご一報下さればその時ご用意できるものをお知らせしますので宜しくお願いします。

ここ数年は自分達の足下をしっかり見つめ直し、次なる一歩を踏み出すための足場固めに籠りがちでした。1時間以上掛けて通うことや慣れない仕事は大変ではありますが、なにより雨風食堂がとてもいい職場であり、日頃から仕事で人前に立つこと、気の合う友人との何気ないおしゃべりがありがたく、嫁もうれしそうです。私自身も畑に立つとき、すでに注文が入っている野菜を収穫できることに喜びを感じています。

小松菜

大根

温海かぶ 春菊水菜人参

 

放棄地の手入れ

家と土地の契約がようやくまとまりそうです。そして、契約に含まれてはいたものの、利用権等いろいろ問題があって本腰を入れることができなかった放棄地、20aを畑にすべく、手入れを始めました。

土地がまとまってはいるものの、東と南を杉や檜の植林に、西をクヌギ林に覆われて陽がまともに当たるのはわずか2割ほど。太い灌木の他に始末に困る梅や柚子の木をバラや葛が覆い、水が滞り石積みも崩れています。今後いい畑になるかは東と南側の植林を伐らせてもらえるかどうかに掛かっているのですが、地権者にお願いするにもまずは耕作地に整えてからになります。生鮮野菜の出荷を充実させるためにも、輪作の中に休ませる期間を持たせることはやはり大事になると思うので、この20aの土地は重要です。

今年初めて作付けした畑と10年手入れしてきたものの昨シーズンで手放さざるを得なかった畑とでは、作物の生育も必要となる手入れも大きく違い、改めて年月と労力を積み重ねることでしか得ることの出来ない実力というのを感じました。放棄地の復旧作業や畑の基盤造りが骨の折れる仕事には違いなく、これまでを合計すれば1haを手がけ、仕方のないこととはいえ、その8割を手放しました。クラインガルテンの候補地になったからという一方的な理由で還すことになった30a。獣害対策と農地の集約というこちらの都合で、還した20aと作付けを諦めて草刈り場にした25a。全くの無駄骨だったとは思っていませんが、身体への負荷は蓄積されており、手の痺れや首、膝、腰の傷みなど、消えない代償を払うことになりました。今回手を入れ始めた土地がいい畑となるにはやはり10年かかり、50歳になっていることを思うと、これを最後にしたいところです。「人生、諦めと覚悟」とはよく言ったもので、ここでやるしかないということを今一度確かめています。

 

畑のようす

人参もニンニクも無事出揃いました。そしてエンドウを播きました。

      

生姜や里芋の収穫が始まりました。

不耕起栽培と鍬仕事

土地を集約し、隔年栽培から通年栽培へ。この畑ではキャベツの後作を人参。大根やレタスの後作にはニンニクを植えることにしました。

種を播くにあたり、敷き草が嵩張るので鍬を使って馴染ませることにしました。

ここで改めて不耕起栽培について触れてみたいと思います。

不耕起栽培は耕さないと書くので誤解を招きやすいのですが、全く耕さないというような、これまでの常識を覆す大それたものではありません。いずれにしても畑仕事には播き床や植え床を整えたり、収穫で掘り起こしたり、耕していることになるのでは?という仕事は往々にしてあります。ただ、耕す上では勘所や過ぎたるは及ばざるがごとしといった注意すべきことがあるので、逆に、耕さないことによる効果を考えると、必ずしも耕す必要はないというのが不耕起栽培です。

とはいうものの、何処までを必要とするのか見極めが難しく、つい不耕起という言葉にも縛られてしまいます。これまで耕すことを避けてきたため、出番のなかった又鍬。あくまで、畝は壊さないように、表層5センチから10センチを耕すにとどめるよう気をつけて刈草を土に馴染ませます。温故知新ではないですが、固定観念からはなれて鍬を振るえたとき、コツコツ聞こえる鍬の音が心地よく、とても清々しい気持ちなりました。

 

Hotdog stuff

 

今期の Hotdog staff ができました!

ザワークラウトの仕込から始まり、キュウリそして一か月遅れて収穫を迎える万願寺とうがらし、ピーマン、シシトウ、青とうがらし、すべての役者が揃ってはじめて瓶詰に至ります。ザワークラウトやキュウリの発酵熟成方法も試行錯誤で、いく農園にとってもっともハードルの高いピクルスの一つですが、やはり、発酵がうまくいけば最高に美味しいわけで、3シーズン目となり、ようやくまとまった数量を仕込むことができました。仕上がりも上々です!

その名の通り、ホットドッグでいちど是非お試しください。ケチャップとマスタードをかけると彩もとてもきれいですし相性もいいです。

キャベツは春先の乾燥期にどれだけ水遣りができるか、そして虫取りが何よりの勝負処、しっかり引き締まり重みのある玉に育ちました。

万願寺とうがらし、シシトウ、ピーマンは梅雨明け後ほぼ一カ月雨が降らない中も着実に成長し、無事収穫が始まりました。

この夏

この夏は梅雨の長雨で地盤が緩んでいたところ台風による豪雨が直撃し、各地で地滑りが多発しました。当農園では一か所、畑の真ん中から下の道へ広範囲 にわたって地盤が沈み込み、一メートル弱の段差が生じてしまいました。(写真下の上段、畦に陰が出来ているところから畑の中に向かってるえぐるように地滑りが起きています)そもそも獣害によって耕作を諦め草刈り場にしていた土地でしたので、まだしもでした が、耕作しているところでも石垣が崩れ始めていたりするので、今後の維持管理が大変になりそうです。

そして、そこから盆が明けるころまで1か月まとまった雨が降らず、ズッキーニやキュウリは思わぬ不作となってしまいました。作付けしたのは手入れをはじめてまだ4年の畑、やはり実力不足は否めませんが、土を乾かさないよう、敷き草を厚く敷くタイミングが遅くなったのも原因の一つでした。例年よりかなり少量ですが、採れる分をできるだけ仕込みました。

一方、10年目となる畑のオクラやナスはその分、まずまずの出来でした。

毎年干ばつに豪雨に大変な夏です。川に行くチャンスも限られていましたが、シーズン最期は存分にきれいな川を堪能しました。

土作り

隔年栽培から通年栽培に切り替え、刈草を充分入れるようになりました。1aあたり軽トラ2車で、15aを耕作するために年間30車は必要となる計算です。今年に入って20車運びましたがやはり足りないので、冬作に向けても早く補充したいところです。

土を肥やし作物を育てる。作業はとても単純ですが目に見えて土が良くなると、いわゆる肥料が土ではなく作物を肥やすためにあったことに気付かされます。

細断して畑に入れます。茅だけではなくよもぎも沢山入っているのでいい香りがします。

 

villege pop up tokyo のお知らせ

まなべ商店のくみちゃんがいくピクを東京に連れて行ってくれます。

2週間以上に渡る雨そして豪雨、気の張り通しで暗澹たる思いに沈みそうになるところですが、こうしてごひいき下さる方々のおかげでがんばれます。本当に有り難うございます。今日はズッキーニの瓶詰め、そして倒れた白ネギの苗を起こし、畑や裏山の草刈りをしました。明日からは順次、ナスやピーマン等、果菜類の虫取りと生姜の草取り、キュウリの畝に敷く草を刈り集める作業そして、冬野菜の種まきもはじまります。

【village pop up tokyo】 7/14〜15[土日] 10:00-17:00 @日本ヴォーグ社2F クラフティングアートギャラリー ・ ・ いよいよ今週末東京でvillage pop up tokyo開催です。 四国を中心に全国から作家さんやお店が参加します。 高知のvillage が東京へ!! まなべ商店も四国のおいしいものを沢山抱えて参加します。 ぜひお越しくださいね。 Repost from @village_kochi @TopRankRepost #TopRankRepost village pop up Tokyo 出店紹介 ————————————四国のおいしいもの屋 まなべ商店 Instagram:https://www.instagram.com/manabeshoten/ facebook:https://www.facebook.com/Manabeya 高知出身の店主が自分の足と舌で確かめ常にストックしておきたいと思った魅力的な四国のおいしいもの、 暮らしまわりの雑貨など、作り手さんの暮らしと思いと共にお届けしています。 四国中央市で暮らす店主が、四国のおいしいものを販売。オリジナルの四国ブローチ、 みかんケチャップ、生姜ジャムなどもご紹介いたします。 お客様へのメッセージ:日々の暮らしで食べているモノ、使っているモノだけを販売しております。 手にとっていただいた商品から生産者さんを知っていただいたり、日々が美味しく楽しくなりますように。 ———————————— 【village pop up Tokyo】@village_kochi 2018 7/14Sat ~/15Sun 10:00~17:00 入場料500円(18歳未満無料) 日本ヴォーク社2Fクラフティングアートギャラリーにて #village_kochi #village_pop_up_tokyo

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家のこと〜改修〜

倒壊の恐れがでているわが家は、土台が折れそうにたわんで敷居が沈み、ガラス戸が倒れてきそうになったり、ひとりでに軋む音がかなり頻繁に聞こえてきたり、いよいよ安心して暮らせる状態ではなくなってきました。この梅雨と夏を越せるのか。当面、取り壊して建て直すことが無理とわかった以上、部分的にでも手を入れて暮らすしかないので、兎にも角にも大工さんにお願いすることにしました。

話は前後しますが、貸主と新たに結び直す契約については、3月末に司法書士事務所から案が届いたのですが、気になる箇所が幾つかあり、以前法務局でお世話になった弁護士さんに相談に行きました。そうしたところ、こちらが思っていた以上に、効力の限られた気休め程度のものだということがわかりました。貸主が当該物件の登記名義人ではないとはどういうことか、本件の場合はつまり等しく権利を持った家主が三人いて、そのうちの一人としか私たちは契約できていなかったということです。暮らして5年ほど経ってからその事実を知り、では、どうすればいいか、今年3月の話し合いにおいて、貸主が依頼した司法書士からではありましたが、他の権利者から発生する問題については貸主においてすべて解決すること、その責任を契約書に明記するという案が出され、それでこちらも安心したのです。しかし、では解決できなかった場合どうなるのか、否応なく出て行かなければならないという事態にはならないのか。私たちの暮らしは保証されるのか。

法的にその条文はほとんど意味をなさず、他の権利者に対して効力を持たないことに変わりはないということでした。

残る家主の二人もまた賃貸人として署名された契約書でなければ、その他の内容を如何に詰めても意味がないということ。「それはわかっているけれど出来ない」と改めて言われてしまっては唖然とするしかなく、そもそも確約するつもりのない貸主の便宜的な形だけの契約だったということになってしまうのですが、貸主にしてみれば法的に問われない責任を負う理由はないということはわかります。いずれにせよ、道義的責任や信頼関係云々の話ではなかった、、、いや、それは違うのかもしれません。人から借りた家と土地で一生暮らしたいということそのものが、こちら都合の安易な望みだったのかもしれず、売ることはできないと言われた時点で諦めるべきだったのかもしれないのです。ただ、こちらも50年という契約期間が結ばれたからこそ、10年という歳月、人生の中で限りある30代の体力の全てを注ぎ、放棄された家と土地をここまでにしてきました。そうでなければ今頃、家は既に倒壊し、裏山も農地もどうなっていたか、足を踏み入れる事すら困難な取り返しのつかない状況になっていたはずなのです。しかし、それを相手に問うことはできません。そうではなく、ただただ、こちらとしては、もはや、その歳月を取り戻すことはできず、別天地を求めるとなれば今の状態に積み直すだけも何歳になってしまうのか。そのことを相手に理解してもらうしかないのです。

お互い様であることを前提に感情的にならず話し合いを続けていくこと。少しでも意味のある契約にするには、まだまだ時間がかかりそうです。

柱の根元も土台も、そのほとんどが朽ち、開ければあけるほど事の深刻さがわかってきました。思っていた以上にシロアリが進行し、9年前は芯が残っていると判断された土台がすでに材としての強度を失っていました。柱の上部まで進み梁に達しそうなものもありました。本当に今のタイミングを逃していれば手遅れになっていたかもしれません。つまり、取り壊すしかないという状況からぎりぎりの処で脱したのです。

 

 

当初の話では、囲炉裏があった6畳間の土台と柱の根元を挿げ替えて床を板に張り替える予定でしたが、玄関の4畳間も総入れ替えする大掛かりなものとなりました。今後、できるだけ早く足下の全てを入れ替える必要がありそうです。五右衛門風呂と土間の水回りの工事も必要です。

工事は重要となる二つの柱のうちの一つから。言われて初めて気付く事ばかりですが、この家は大きく南につんのめるように傾いた上に北西が深く沈んでいます。ジャッキアップしてその傾きを少しでも補正しつつ高さを決めていくのですが、多方向に歪み、捻れ、倒れようとしている物を押し戻すことに限界がある事は想像に難くありません。とてつもない重量を感じます。

囲炉裏をどうするか。吹き抜けの天井に薪火の暮らしでなければ、かえって虫の温床になっているようだったので、思い切って撤去することにしました。石が積まれ灰混じりの土と接していた土台はやはりボソボソに。床下の風通しも悪く、湿気を呼ぶ格好となっていました。

もう一方の柱は偏りすぎた荷重によって潰れるように根元が曲がっていました。挿げ替えることになりましたが、その基礎となる石の下にアリの巣が見つかりました。できるだけ堀上げて、土を焼いて戻し、小石等も拾い集めてきてしょうれんで突きかため、木槌でたたき直しました。

 


朽ちるに任せるつもりだったところを貸してあげているという貸主と、そこで身を立てるためにお金には換算できない労力と人生をかけているこちらのとの立場の違いは、如何ともしがたいものかもしれません。しかし、こうしてフタを開ければ開けるほど問題が噴出するような、普通なら断る厄介な仕事を、私たちが用意できるお金では本来なら足りないことを承知の上で引き受けてくれた、友人の気持ちとその真剣な仕事をけして無駄にはしたくありません。