年の暮れに一枚一枚詰めていく、静かな大切な時間。
なので、これからもずっと作り続けると思います。
84さん、いつもありがとうございます。
年の暮れに一枚一枚詰めていく、静かな大切な時間。
なので、これからもずっと作り続けると思います。
84さん、いつもありがとうございます。
今年も仕上がりました、蕗のピクルス。
鳥がさえずり朝日が差しはじめる中の収穫は何とも清々しいもので、毎年同じことを言っているかもしれませんが、毎年新鮮に感動してしまいます。
いく農園は漬け物製造業なので湧き水はそのまま塩素処理せずに使うことができます。その違いが一番出るのはこの蕗のピクルスかもしれません。10キロの蕗を湧き水にさらし半日かけて皮を剥き、また水につけて寝かせるというように、もっとも贅沢に水を使います。
ほのかな苦みと朝露の香り。より華やかにエルダーフラワーと合わせました。甘すぎずさっぱりと食べて頂けるよう、イメージしているバランスはフルーティーなクラフトビールです。(クリームチーズとのサンドを頬張りビールを流し込む絵をつい想像してしまいます)
ですが、冷やした吟醸酒にもっともあうピクルスは?と訊かれれば、この蕗のピクルスを一番におすすめします。
4キロの生姜に対してオーガニックメープルシュガーを贅沢にも1キロ使っているメープルスイート。そのコクと香りがあっての一品です。とにかくおいしさを凝縮させ、一粒を噛んだとき瑞々しさが弾けるように当初よりもあられ切りのサイズが大きくなっています。色もより鮮やかになって生まれ変わりました。
まさに、メープルシロップにまで凝縮されています。わが家ではパンケーキに添えて食べるのが一番のお気に入りですが、そもそも、このピクルスはホットワインをイメージして作ったもの。そして、メープルシュガーを使う発想は、その頃やっていた「まっさん」で初期のワインにメープルシュガーを使ったというエピソードに、おおっ!となって生まれました。だからでしょうか、ウイスキーにとても合うのです。その際にお勧めなのが、ローストしたアーモンドやカシューナッツと合わせ、お好みで黒コショウを粗く挽くというもの。是非、お試しください。
辛みのある大根を、米のとぎ汁で下茹でするという和食の基本から思いつき、夏大根からはじめた塩麹×パプリカ。夏と冬それぞれで作ってきたところ、大根に含まれる水分量がやはり夏の方が多く、甘みや深みがあって食べ応えのあるレリッシュにするには冬仕込みの方がいいという結論に達しました。塩麹の仕込みでも水に対する米麹の割合を上げて更に濃厚になり、チーズ感が増しました。より充実した塩麹×パプリカです。
大根といえば、久しぶりに街に降りたとき友達に、「ん?なんかいいにおいがする、そうだ、燻りがっこのにおいがする!」と言われたことがあります。薪暮らしで、服が燻されていたことに加え、大根の仕込みをしていたからかもしれません。
大根の千切りに共和えしたり、室温に戻したブリーチーズに添えたり、春は色よく茹でた菜の花に添えるのもおすすめです。
大根レリッシュが生まれ変わりました。
実はこれまで、大根独特の臭いをどうすればいいのかと悪戦苦闘してきました。隠し味に少しショウガを入れたり、ゆず果汁を多くしたり、マイナーチェンジを繰り返すもののますます混迷し、いつしか作る瓶数を減らす傾向にありました。しかし、意外と「白い方の大根レリッシュ」が好きと言ってくださるお客様はいて、なんとか打開策はないものかと模索していました。そんなとき、パン屋さんでたまたま買った「ブリーチーズ」のトロリと熟成された中に、その大根の香りがして、それが黒オリーブのパンと赤ワインにとても合うことに驚きました。和風過ぎると思い込んでいたその臭いこそが、大根最大の持ち味であることを再認識したのです。改めてその香りを全面に出すよう当初のレシピに立ち戻り、マスタードとローリエを底上げしてシンプルに仕上げました。
ペンネのミートソースグラタンに少し添えたり、ハンバーグに添えたりしてみましたが、マスタードが効いていて今まで以上に馴染みがよく、レリッシュがあることでメインもワインもよりおいしく感じられました。
おすすめです!