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白ネギのピクルス

白ネギの仕込が始まりました。

冬を越し、春を迎えて葉が青々とはちきれんばかりに元気になるのを待っての収穫です。

 

温海かぶのピクルス

今年も温海(あつみ)かぶの瓶詰めが始まりました。

一年の終わりに、一枚一枚折り重ねる作業はとても静かで、気に入っています。手間ひまは掛かりますが、空気を多く含み柔らかいという、かぶの特性から必然的に今の詰め方に落ち着きました。

色の鮮やかなうちに是非食べて頂きたいピクルス。クリスマスやお正月にいかがですか。

ピクルス液の利用法

少しずつ収穫が始まったズッキーニ。

さっそく、ソーセージといただきました。オリーブオイルと塩胡椒、そしてにんにく。隠し味に大根レリッシュの液を少し加えると味に深みが出ました。

このように料理に深みを出したい時、ワインやお酒の要領でその料理に合いそうなピクルスの液を加えるといい隠し味になります。アルコールを飛ばずように強火でサッと火を通したり、煮詰めたりすることで隠れた酸味は旨みを引き立ててくれます。

にんにくの芽スパイシーピクルス

今年もぎっちり詰めました。バルサミコ酢と黒コショウを効かせた、IKU FARM PICKLE 初夏の定番です。ピクルス液に水を一切使わず濃厚に仕上がっていますので、小口切りにしても充分アクセントに使って頂けます。

初めての自家採種で育てたにんにく(種芋8キロ)は出来も良く、これまでで一番の収穫となりました。畑の状態は年々良くなり手入れも楽になってきたので、次は10キロ植え付けようと考えています。蕾はこれから一年漬込みます。

 

蕗のピクルス

今年も仕上がりました、蕗のピクルス。

鳥がさえずり朝日が差しはじめる中の収穫は何とも清々しいもので、毎年同じことを言っているかもしれませんが、毎年新鮮に感動してしまいます。

いく農園は漬け物製造業なので湧き水はそのまま塩素処理せずに使うことができます。その違いが一番出るのはこの蕗のピクルスかもしれません。10キロの蕗を湧き水にさらし半日かけて皮を剥き、また水につけて寝かせるというように、もっとも贅沢に水を使います。

ほのかな苦みと朝露の香り。より華やかにエルダーフラワーと合わせました。甘すぎずさっぱりと食べて頂けるよう、イメージしているバランスはフルーティーなクラフトビールです。(クリームチーズとのサンドを頬張りビールを流し込む絵をつい想像してしまいます)

ですが、冷やした吟醸酒にもっともあうピクルスは?と訊かれれば、この蕗のピクルスを一番におすすめします。

芹と葱のレリッシュ

新緑香るこの季節、芹のみずみずしさと言ったらありません。刻めば工房に香りがほとばしります。そこに自然と山椒の香りもほしくなり、芹と葱のレリッシュが生まれました。

白ネギの育て方、作付けの仕方においては、不耕起・無肥料栽培にかなう合理的なやり方を模索してきましたが、大分見えてきました。芹の自生地を手入れをした甲斐もあって、今年はしっかり仕込めました。増量し割安になっての登場です。見た目は地味ですが、いい仕事しますよ!

 

生姜のメープルスイート

4キロの生姜に対してオーガニックメープルシュガーを贅沢にも1キロ使っているメープルスイート。そのコクと香りがあっての一品です。とにかくおいしさを凝縮させ、一粒を噛んだとき瑞々しさが弾けるように当初よりもあられ切りのサイズが大きくなっています。色もより鮮やかになって生まれ変わりました。

まさに、メープルシロップにまで凝縮されています。わが家ではパンケーキに添えて食べるのが一番のお気に入りですが、そもそも、このピクルスはホットワインをイメージして作ったもの。そして、メープルシュガーを使う発想は、その頃やっていた「まっさん」で初期のワインにメープルシュガーを使ったというエピソードに、おおっ!となって生まれました。だからでしょうか、ウイスキーにとても合うのです。その際にお勧めなのが、ローストしたアーモンドやカシューナッツと合わせ、お好みで黒コショウを粗く挽くというもの。是非、お試しください。

 

冬仕込みの大根レリッシュ塩糀×パプリカ

 

辛みのある大根を、米のとぎ汁で下茹でするという和食の基本から思いつき、夏大根からはじめた塩麹×パプリカ。夏と冬それぞれで作ってきたところ、大根に含まれる水分量がやはり夏の方が多く、甘みや深みがあって食べ応えのあるレリッシュにするには冬仕込みの方がいいという結論に達しました。塩麹の仕込みでも水に対する米麹の割合を上げて更に濃厚になり、チーズ感が増しました。より充実した塩麹×パプリカです。

大根といえば、久しぶりに街に降りたとき友達に、「ん?なんかいいにおいがする、そうだ、燻りがっこのにおいがする!」と言われたことがあります。薪暮らしで、服が燻されていたことに加え、大根の仕込みをしていたからかもしれません。

大根の千切りに共和えしたり、室温に戻したブリーチーズに添えたり、春は色よく茹でた菜の花に添えるのもおすすめです。

 

 

新生!大根のレリッシュ

大根レリッシュが生まれ変わりました。

実はこれまで、大根独特の臭いをどうすればいいのかと悪戦苦闘してきました。隠し味に少しショウガを入れたり、ゆず果汁を多くしたり、マイナーチェンジを繰り返すもののますます混迷し、いつしか作る瓶数を減らす傾向にありました。しかし、意外と「白い方の大根レリッシュ」が好きと言ってくださるお客様はいて、なんとか打開策はないものかと模索していました。そんなとき、パン屋さんでたまたま買った「ブリーチーズ」のトロリと熟成された中に、その大根の香りがして、それが黒オリーブのパンと赤ワインにとても合うことに驚きました。和風過ぎると思い込んでいたその臭いこそが、大根最大の持ち味であることを再認識したのです。改めてその香りを全面に出すよう当初のレシピに立ち戻り、マスタードとローリエを底上げしてシンプルに仕上げました。

ペンネのミートソースグラタンに少し添えたり、ハンバーグに添えたりしてみましたが、マスタードが効いていて今まで以上に馴染みがよく、レリッシュがあることでメインもワインもよりおいしく感じられました。

おすすめです!

 

 

 

温海かぶの仕込と山仕事

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年明けより、温海かぶの収穫と仕込みを進めています。

仕込みばかりだと体が冷えきって腰痛が出たり、運動不足で寝れなくなったりするので、合間に裏山の手入れをしています。当初、植林や竹薮は家やお墓に覆い被さるように迫っていて、誤って倒せば直撃する難しい状況でしたが、6年かけて、そういった危険個所は何事もなく無事に、ではありませんでしたが、順次済ませてきました。

今年はその最後に残っていた家の北西に当たる裏山。土地を離れた家のお稲荷様が残っており、手入れがされず薮となっていました。竹が浸食し、腐れの入った大径木が多く見られ、何時何時こちらに倒れて来るかもしれず、既に直径50センチを超える木々がこのまま更に何十年と放置された将来の事を考えると、色々大事になることも考えられます。近い将来伐るにせよ、祠や榊、田などがあって倒す方向は限られており、こちらが管理する山方向にするならば伐り開いた今でないとこちらも困ります。

言葉足らずではありましたが、了解を得て伐らせてもらうことにしました。倒す方向には地滑り調査のポールやボーリングの穴、そして、残しておきたい楓や樫、椿、椎などの雑木があり、それらを避けるようにしなければならないので、難しいことにかわりはありません。手引書を読みながらの独学、要所は一本一本ロープをかけ、滑車に通してウインチで引っ張り、楔を打って倒します。

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まず、侵食していた竹を伐って作業性に問題のないところに積むところから始めました。竹は嵩張り滑りやすく、枝で目を突きやすいので、考えなしに扱うと事故の原因になります。できるだけ長いままをロープで引っ張って運び、立ち木(竹)に挟まるように固定し、その上で作業ができるくらいがっちりと隙間なく積んでいきます。薮の中、枝が四方八方に乱れ、つるに絡まれた檜はロープで引っ張っても中々倒れてくれず難儀しました。収穫されず放置された柚子の木も葛とバラに呑まれ、たった2本でしたが不用意に扱えば足を貫通するような刺が危なっかしく、本来なら頼まれてもやりたくないような仕事でした。

ボーリングの周りには鉄のフレームが溶接されていて、際に生えている木(上写真の手前2本)を倒す時、楔を打つ斧が振れないので竹や細い木を積んで足場を作り、高い位置で伐り倒しました。最終的に一本、どうしても上に掛かる方向にしか倒せない木(下写真の中央)の場合は、その前にフレームに沿って数本倒して枕にし、その上に倒れるようにしました。

慣れてきた時が危ないと思いますが、基本となる受け口と追い口、そして木の重心を見極める精度を上げていくためには、ロープとウインチに頼りすぎると分からないままなので、今回、いけると思う木はできるだけ楔だけで倒すようにしました。

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一年、枝葉をつけたまま乾かし、順次、玉切りして割ります。それらの作業性と量を考えると、今期は終了です。

これまでやってきて危なかった事を考え合わせると、事故を起こす危険度が高いのは木が倒れるときよりもむしろ、その後の作業においての方だと感じています。急傾斜地で玉切りにする際に丸太が転がり落ちたり滑り落ちたりする危険。向きを考えず乱雑に倒してしまうとかさ高くなり、不安定な高所作業をせざるを得なくなったり、予想外の力が瞬間に跳ね上がったり。どこでどのような力が働きその状態になっているか把握できていないと、思わぬ事故に遭いかねません。谷に橋を架けるようには倒さないようにし、向きを出来るだけ揃え、下手な力がかかってるところはその都度、片を付けて安定を確保します。試行錯誤しながらなので、ひとりマイペースで進めています。