体力がある程度回復したので、2日続けて枝打ちを進めました。
胸高直径30~50センチになる5本を幅2メートルそこそのラインにまとめなければならない今回のケース。ケーブルに掛かる枝以外も落とすのは伐り倒す時の制動を確実にするためです。二つの道に挟まれ藪の中にあった5本はいずれかへ枝を大きく張り出し、片側に重心が偏っています。ツルにかかる負荷を減らし制動力を最後まで確保すること。受け口正面に倒れるようにするその向きが合っているか、確信を持てるまで傾けても倒れ出すことのないようにするための大事な下拵えです。
二本目については、そのまま切り落としても道に落ちることはないだろうと登り始めました。しかし、間近に見れば下から見上げるのとは大違い。仕切り直そうかとも思ったのですが、とりあえず登れるところまで登り、アンカーを仕掛けることに。枝を跨ぎ、高度を上げていきます。カラビナをオートロック式に替えて少しマシになりましたが、枝を跨ぐたびに解除するのはやはり緊張します。カラビナの向きは合っているか、変な力は加わっていないか、胴綱のコネクターはちゃんとセットできているか。うっかりは許されないので集中力が頼みです。
これまでで一番高いかもしれません。降りるための余力を残しておかないと。途中、邪魔になる谷側の枝を切り落としたところが、隣の木の枝に引っかかってすんなり落ちてくれません。その枝がかりを取るのが、ちょっとやそっとではいかず、かなり体力を消耗しました。落とす枝落とす枝、どれもこれも引っかかってしまいます。これは流石にいかんということで、降りることに。
ラーメンライスの昼食をとってエネルギー充填。改めて滑車とロープを携え再び登っていきます。でも、あれれ?ザックを背負ったままですよ?
よほど目の前のことでいっぱいだったのか、クライミングツールを入れるザックを家との行き来で背負ったまま登っていました。いくら中身は空で忘れてしまうほど背負い心地がいいからとはいえ、いよいよ集中力に不安が出てきました。このところ、歳のせいもあると思うのですが、夜中に決まって目が覚めてしまい、十分に眠れないのです。ともあれ、アンカーを設置し、滑車を仕掛け、一旦一番下の枝まで降りてから切り上げ、無事二本目を終えました。来週は天気が悪くなるので樹上作業はしばらくお休みです。