life」カテゴリーアーカイブ

納品、そして整体へ、

長年お取り扱いいただいている、土佐和紙工芸村QRAUD さんへ。

この度、売り場が従来のホテルフロント付近から、新装された別棟店舗へ変わりました。

そして、整体へ。QURAUDさんから車で30分弱、学生時代に暮らしていた高知市朝倉に近い鏡川沿いにある、えぐち鍼灸整骨院 さん。今回で5回目の通院となります。

とても明るい雰囲気の整骨院(接骨院)さんで、かなり人気なようです。自分ではどうにも届かないところを解きほぐし整えてくれる感じがあり、施術のあとは力みが取れて、お風呂に浸かった感じになります。帰宅後は眠くて眠くて、これまで封じ込めてきた疲れがどっと押し寄せる感じ。

先日3日つづけて草刈りを頑張ったところ、腰が固まり、ピキッと来そうになりました。(そのピキッと来る瞬間、身体に何が起こっているのでしょう)流石に気が萎みます。暫く自重せねばと思いますが、とはいえ、やらないと。それでも当初の痛みや痺れはだいぶん緩和してきました。ちなみに精密検査については、MRIが怖いので受けてません。

最近出荷の生鮮

 高知ならではの鰹のたたき。我が家においては、薬味を存分に楽しむための料理です。玉ねぎ、ネギ、ニンニク、大葉、そして今回は丸ブシュカン(3年前に植えて初の収穫)。風呂釜から熾をとってきて、その時々で山椒や梅、茶の木の剪定した枝あったり、裏山から切り出しておいたとっておきのニッケイや台風で落ちてきた楠の枝、特になければ、杉や檜を細かく割ったものや刈草を焚べて燻しながら焼きます。草木それぞれのいい香りがして、大変でも山の暮らしと農業をやってきて良かったと思えるひとときです。

 

接骨院に整体へ

農家に腰痛はつきものと言います。中腰の姿勢や重量物の上げ下げで疲労が溜まれば当然痛くなりますが、私の場合、病名がつくほど悪化したことはありませんでした。それが密かな自慢でもあったのですが、今回の腰痛はいつもと違いました。臀部から太ももの裏、脹脛そして足の裏に至るまで痺れるようになり、一週間経っても治らず、攣るような痛みで工房の立ち仕事でさえ儘ならない有様、いよいよ只事ではないということで、はじめて接骨院へ行くことにしました。

坐骨神経痛ということで、週一回以上の集中的な施術を2ヶ月間、そして、病院での精密検査を勧められました。深刻な状態と認識した方がいいようで、思い返せば、毎年のように脇腹が攣ったり、車を長時間運転するとお尻がたまらなく痛くなったり、いろんな不具合はその予兆でした。なお、股関節や肩甲骨周りは柔軟性に乏しく、体幹もガチガチに固まっている模様。動かせるところまで上体を捻ってくださいと言われてやってはみるものの、僅かばかりで攣りそうになります。肩周りのチェックでは少しも動かず、これには先生も思わず苦笑い。これまで自分なりにメンテナンスしてきたつもりでしたが、甘かったことを思い知らされました。

今は種蒔きや植え付けの真っ只中、そして、生姜にも里芋にも刈草を被せてあげないといけないタイミングです。とはいえ、草履を突っ掛けるにも足に力が入らず、たびたび捻挫してしまいそうになるほどで、正座で足が痺れたというほどではないにしろ、麻痺して思うように動きません。臀部から脹脛にかけて断続的に絞られるような痛みが走ります。そうこうしているうちにどんどん草に呑まれていく畑。この冬作は一体どうなるのか。とにかく、無理をしてさらに痛めるということにならないよう、接骨院でもらったストレッチメニューを毎日続けます。そして、幸いにも自転車でローラーを回す動きは大した痛みもなくできたので、リハビリとして続けることにしました。

二週間ほど経ったでしょうか、ようやく痛みが柔らぎはじめ、仕事ができるくらいまでになりました。まずは草刈り、そして種蒔きです。

多くの農家が通ってきた道。四十にして惑わずとは言いますが、やると決めてもなかなか形は定まらないもので、こうした出来事を経ていよいよ定まっていくものなのかもしれません。接骨院の先生のポジティブな言葉に触れるたび、少なからず身体が改善されていくのを実感するうち、たとえ消えないとしても感度良好なアラームとして前向きに付き合っていけるのではないかと思えるようになりました。生活習慣を見直し、仕事量を見直し、リハビリを日課とし、今後も農業と山の暮らしを続けていけるよう、私も克服していきたいと思います。

畑には発芽を待つ人参や春菊、白菜、そして、植えたばかりの、サニーレタス、キャベツ、カリフラワー。

久しぶりに我が家の野良たち。チー坊は獣と格闘したのか顔を怪我してしょぼん。夜も昼も引きこもりモードです。とはいえ、根が丈夫なので数日腫れて膿んで、自然治癒。可愛いQ太郎はどこへ行ってしまったのか、全く姿を見せなくなりました。兄いの庇護を失ったチー坊、雄々しく自分で縄張りを守らないと。

台風6号

断続的に大雨と強風で荒れておりますが、10日現在無事です。(とうもろこしは敢えなく倒れてしまいましたが)

線状降水帯が土佐町に出ているようで、台風の強風域を外れていたはずなのに、かなり強いです。未明の2時ごろには防災無線で土砂災害の警戒が呼びかけられ、緊張しました。避難場所に指定されているところは川が大きく蛇行した内側にあり、安全とは思えないので行く気がしません。

我が家は地滑り危険区域にありますが、擁壁と排水システムが整備され、うまい具合に排水されていくのでかえって安心感があります。(ピーク時の水量は写真下の倍以上)

七月は川へ

例年、七月に入ると疲れのピークが来ます。しばらくペースを緩めて下旬までには復活、また草刈り三昧の日々が始まります。

蜂、また蜂

今年は蜂が多い気がします。柿の木の下を刈っていると目の前にスズメバチが。件のキイロスズメバチではない、とすればこの木は危ない?見上げるとそこに巣がありました。修行時代に一度刺されたことのある蜂です。

車でかなり登った山の上にある栗林の下草刈りをひとり雨の日にしていたところ、いきなり唇を刺されたのでした。咄嗟に患部へ手をやったところ、蜂を押さえつける形になり、構わずそのまま潰してとにかく動けるうちに下山。初めてのことに心臓はドクドクでした。

すでに産み育てていたところ、刺されなかったのが不思議なくらいです。見ないと思っていたアシナガバチも工房の軒下にしっかりいました。

 

蜂の巣

干しているニンニクのすぐ横に巣を作る今年のキイロスズメバチ。一度取り除いて2日3日でまたこのサイズの巣ができてました。卵を産む前に取るの繰り返しです。一方で、足長蜂はほとんど見ません。

そして1日後にはもう半分近くまで。

再度、取り払った直後が下の写真ですが、黒く見えるのは蜂の塊。

瓶ヶ森へ

集落では田植えの一区切りがつく6月中旬、道作り(草刈り、側溝や谷に溜まった土砂・芥とりなど)が先日終わり、畑仕事もあと少しでひと段落つきそうです。山行は秋の三嶺以来。

吉野川の源流と言われている瓶ヶ森は、我が家から80キロ少し、車で2時間ほどひたすら高度を上げていきます。林道に入ると、落石や路肩が落ちかけている箇所が至る所にあり、気軽なドライブとはいきませんが、景色は此処ならでは、毎度来て良かったと思えるところです。

 

瀑布

たっぷり雨が降った後は空気が澄み渡り、深呼吸したくなります。コーヒーとお菓子をリュックに詰めて山道をガタコト小一時間。豊かな水によって湧き出ずる力、この上なく新鮮な風が全身を包んでくれるのが何とも心地いい。

 

山仕事備忘録〜東の藪’23〜受け口の再調整〜

数日雨が続きました。いよいよ4月が近づいているので、暫時もう一方を伐ります。手前二つの切り株の間を狙いますが、ライン上に前回伐った株が大きくかぶっていたため、3分の1ほど、地際まで切り欠いておきました。

 受け口を入れ追い口を入れ始める。

いつも通り、打ち込む重さを確かめつつ追い口を切り進めてゆきます。谷側正面に立ったとき目線より高く設定してしまったのが、仕事を難しくしました。ライン前方が若干突き出ているため、また、道上の桑の木を伐ったあとはこの株元へ寄せて安定させたいのもあって、ある程度高く残す必要はありました。とはいえ、何を優先させるか考えが定まっていない。たとえ、元口が跳ね上がっても、前回のように山側へ大きく振れることはないし、株元から千切れ落ちても問題はない。それよりも、木が山側に反っているため、谷側のつるを切りすぎないよう、気をつけなければならない。その大事な作業がやりにくい。チェーンソーの調子も思わしくありません。妙に歯が滑る感じがします。去年チェーンが破断してしまった時の感覚に近いように思います。やはり刃当たりの調整不足だったのでしょう。

シビアな木を伐る場合は気力体力ともに万全な状態で臨みたいのですけど、立て続けとなればそうも言ってられません。そもそも今シーズン、カーブミラー脇の一本とこの一本を伐るつもりはありませんでした。難しい木を伐るためには、事前にある程度難しい木を伐って、感覚なり、手順なり、抑えるべきポイントを思い出す必要があります。身体のコンディションや時期を考えれば前回で終わりにしたいところでしたが、いろいろと事情があり、また、来シーズンはじめに伐るべき一本が容易ならざるそれという間抜けな状況を作りたくはないということもあり、多少の無理をしてでも片を付ける必要がありました。とにかく、調子が出ない時でも如何に失敗しないかです。最も避けるべきは山側へ逸れないこと。前方の切り株に激突させないこと。

弱気な分、ツルを厚く残そうとするので、楔がなかなか入っていきません。楔の尺をほとんど使い切ったところでようやく角度が付いてきました。思っていた以上に難儀し、集中が切れそうになります。呼吸を整え、後ろ正面に立って幹の曲がりと手前山側の切り株との位置関係を確認する。初めに設定した受け口の角度で問題なかったはずが、思っていた以上に反っていたようで、まともに当たりそうです。受け口を谷側へ再調整する。当初の目標を変えることになりますが、たとえ逸れても谷側ならば今回は問題ありません。安定するよう、他にも株は残してあります。

前方で道を止めてもらっている嫁にそろそろであることを伝えます。4つ目の楔を入れ、一つを浮かして手製の太い楔に替える。とにかく山側へ逸らさないことが大事。さらに楔を追加。山側のつるが裂け始める。しかしまだまだ楔が重い。厚く残していた谷側のつるを切り込む。弾けるように裂ける音が鳴った。一瞬、冷や汗が出る。山側へ逸らさないためには谷側のツルを最後まで効かせ、山側への一手によって倒さなければならない。今一度、深呼吸。満遍なく楔を打ち込む。少しずつ入りやすくなってゆく。いよいよです。

後ろ正面に立って方向に問題がないことを確認する。目標とする株と株の間に収まるはず。最後に楔を打つ。ゆっくりではあるが、とてつもない量感で、軋み裂け、ちぎれ抜ける音と共に動きはじめた。じっくり挙動を確かめようとするものの、怖さが先立ってできない。より斜め下方への伐倒ということもあり、着地の衝撃凄まじく、空気が揺れた。

緊張冷めやらぬ中、とにかく無事に済んだことを確かめます。狙ったラインより谷側へ逸れましたが問題はないようです。全て現場に収まっているし、不意に動く要素は見当たりません。しっかり安定しています。(現場は道と他人の土地に囲まれた三角州のような狭地なので、勢い余って滑落すればはみ出す恐れもあった)

渾身の力で何度も何度も楔を打ち込みました。よく身体が持ち堪えてくれたものです。虚脱感の中、いよいよ自分の年齢に不安を覚えます。

直径は65センチ強、山側のつる幅10センチ、谷側のつる幅10センチ強。厚く残した谷側はより裂け上がっており、残し過ぎたことを意味しています。楔を打ち込む余地が十分過ぎるほど残っている点を見ても、受け口を必要以上に浅く設定していたことがわかります。その分、楔の効きは甘くなる(打ち込む割に起きない)し、打ち込むのも大変になります。改めて受け口の深さを測ってみれば10センチ。浅すぎでした。基本は大径木ならば抜根直径の3分の1、つまり今回の場合は20センチ前後。)牽引できない状況のため、楔だけで倒さなければならないからと、できるだけ追い口を深くしたわけですけど、そのことが楔の効きを悪くし、今回明確になったように、打ち込むのが余計に大変になるということがわかりました。「楔を打ち込む先がなくなることを恐れて受け口を浅くする」というのは間違いでした。

結果的にはベストなところへ落ち着いたようです。とはいえ、思った通りではありませんでした。何故そうなったのか。しかし、倒れたのは最終的に設定した受け口正面でした。

数日を経て、ひとまず出した答えは、木の真下からよりも俯瞰できる前方正面からの目測を信じるべきであるということ。前回も、カーブミラーの柱に当たるかどうかという判断において、遠く前方から見ている嫁の方が、調整の早い段階で当たらないと見えていました。つまり、嫁がもう大丈夫と見た時点で私はまだ当たるように見えており、さらに谷側へ受け口を調整したのです。結果、谷側へ逸れてしまいました。とにかく、厳密な精度を求められる場合は、充分離れた前方から再度確認するべきなのでしょう。

実際の軌道をイメージしてみる。例えば、半球の空を描く月の軌道。全く反りのない真っ直ぐな木の描く軌道が真上を通る季節のそれであるなら、反った木は冬に向かって角度がついた月の軌道を描くのではないか。三角定規を使ってみるとどうでしょう。短辺を受け口、斜辺を木の反りとして、パタンと倒してみる。そうすると、先に述べた月の軌道のようにはいかないようです。角度のついた月の軌道。それをもたらすのは受け口が水平ではない場合、例えば、斜めに立つ幹に対して直角に受け口を設定した場合は容易に想像できます。模型で実験できればはっきりするのですが、、、頭の中だけでは限界があります。

ただ、見え方について言及すれば、近くの対象が遠ざかるにつれて視角は浅くなってゆくわけで、錯覚してしまう可能性は考えられます。自分の腕と指を使って実験してみる。前腕を木に見立て、人差し指で幹の反りを表現する。肘を支点として倒れる動きを再現し、前方の柱か畳の縁か、適当なラインに向かって倒していった時、見え方において、指先とそのラインとの間は一定ではなく、手前から遠ざかるに連れて狭まってゆく。つまり今回に照らし合わせれば、反った幹が山側にある対象物に当たりそうだと、近くからは余計に見えるということでしょうか。恐怖心がさらにそうさせるのかもしれないけど。

見え方と実際の軌道とその誤差。今シーズンの2本に共通するのは、前方正面からの目測によって予め定めた目標よりも後方直下からの見え方を優先させて受け口の向きを途中で変えた結果、それに応じて逸れたということです。

一日休息を取り、次なる桑の木に向かいます。連日の負荷が蓄積され、指が一本腫れ上がってしまいましたが、何とかやれそうです。今回は道に倒すことになるので、地域の方にも手伝ってもらいました。軽トラも使って三方の道を止めます。

初めて追いづる切りを使います。斜め下方へ強く重心が寄っているので通常の追い口の入れ方では、途中、幹が捩れて刃を噛み込むかもしれません。それは去年の台風の後始末でも経験済みです。直径は40センチ前後。下には避けたい岩と小さな欅があります。受け口を水平に作るのではなく、傾いた幹に対して直角に、倒れる際、素直にお辞儀をすれば、それらを避けることができます。軌道をここで再検証します。

受け口を作ったら、刃を幹に突っ込んで貫通させる。つるを作り、そこから反対へ切り進み、端を残す。最後はそのストッパーである端を切り離して倒す。上手くお辞儀してくれました。

枝を落とし、2メートルほどに玉切りして元側の太いものは軽トラで牽引。梃子を使って転がし道脇に据える。先輩の知恵に触れられる貴重な機会。もう一方も同様に。

これで今シーズンの伐採作業は終わりです。また一段と明るくなったし、また一つ不安を解消でました。次はこれまでに倒したものを片付けてから。この現場については出来るだけ早く、50歳までには終わらせたい。そして、木漏れ日の美しい小道になるよう、次なる植生を豊かにしたい。既に、そこ此処に紅葉や欅が顔を出している。山の手入れは自分にとって将来を楽しみにするための大事な仕事なのです。