家のこと〜その4〜雑誌掲載のお知らせ

農業共済新聞(2019,3,20)に寄稿させて頂きました。

今回は、新規就農から10年という節目から「新規就農者と地域の関わり方」「就農者の計画の立て方」「今必要な就農者支援」などのテーマを頂きました。

これまでIKU FARM journal に連載してきた「家のこと」のまとめとなります。「不動産相続における名義変更の義務を法的に定めること」は現実的には難しいことだと思います。しかし、何が新規就農を難しくさせているのかといえば、むしろ本人の努力ではどうにもならない事のように思うので敢えて書きました。

解決したわけではありませんが、区切りが付きました。

 

春がまた巡ってきました

エンドウに支柱を立て、ニンニクやタマネギの草を取り、苗立て中の作物も芽を出し始めました。

年明けより身体を鍛えると決め、日課になってきたランニング、時々自転車、週一の水泳。3ヶ月経った辺りから身体に少しずつ変化が見えてきました。何を目指しているのかと聞かれることもありますが、もちろん農業のためです。これから作付けの時期は連日の力仕事になり、日程の詰まった作業をこなせるかどうかは体力にかかっています。腰痛や肩こりは劇的に改善されました。草刈り機やチェーンソー作業による手の痺れは血行を良くするしかありません。膝の違和感はまだまだ改善されませんが、関節周りを鍛えてサポートする方向です。衰えていく一方であったのが、鍛えることによって身体が良くなることを実感できるのは励みになりますし気持ちが前向きになれます。

 

温海かぶのピクルス

年の暮れに一枚一枚詰めていく、静かな大切な時間。

なので、これからもずっと作り続けると思います。

84さん、いつもありがとうございます。

 

東京のお客様へ

ネットショップ立ち上げ当初から長年ご愛顧頂いているお得意様へ。

無事出荷の準備が整いクロネコさんに受け渡し完了しました。いつもありがとうございます。

丸信商店さんへ

本日の生鮮出荷は千葉県木更津の丸信商店さんへ。

家業の八百屋を継がれた丸信さん。未だお会いしたことはないのですが、その細やかなお心遣いとお便りのやり取りを通して私たち夫婦は精神的にも助けられてきました。生鮮野菜の需要に確信が持てずにいた時も、変わらずご注文くださり、励まされてきました。

よく聞く話として、生鮮野菜といった農産物が消費者の元に届くまでにはいろんな業者が入り、農家の身入りはそのために低いということがありました。今も尚そういう状況はあると思います。しかし、いく農園が取引させていただいている個人商店さんにはありがたいことに、こちらが決めた直売価格で卸させていただいております。そして、個人のお客様と何ら変わらないお付き合いをさせていただいており、一方向の偏った関係性はありません。それは、丸信商店さんやまなべ商店さんのご理解とお心遣いによってはじまりました。

いく農園から直接お買い求め頂く場合、送料のご負担をお客様にお願いしており、丸信商店さんやまなべ商店さんでお買い求め頂く場合でも相応の価格に収まっていると思います。どうぞ、ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

 

出張まなべ商店 @高知蔦屋書店

本日、いく農園も店先に立たせていただいた出張まなべ商店。沢山のお客様に来ていただきました。ありがとうございました。5年以上も前から知って下さっていたお客様が声をかけて下さり、感動しました。まなべ商店の店主くみちゃんには日頃から本当にお世話になっています。生産者にとって、ほんの一時の気まぐれではないお付き合いほどありがたいものはありません。

 

高知蔦屋書店にて

今月3日にオープンしたばかりの高知蔦屋書店にて、出張まなべ商店がPOP UP ブースに1/9 までの期間限定で出店します。そして、明日9日は私達夫婦もお店に立つことになりました。少しばかり、生鮮野菜も持って行きます。当日の朝は霜がおりる恐れがあるので、先ほど日暮れ間近に収穫したばかりの野菜達です。是非お越し下さい。

生鮮野菜を雨風食堂で

朝霧が立ちこめるいく農園。畑には葉物や根物がすくすく育っています。

さて、ご報告になります。念願叶い、高知の雨風食堂でこの10月より、生鮮野菜をお料理に使ってもらえることになりました。奇をてらわず、素材を活かすこと手間を惜しまないこと。私たちの食の原点を思い出させてくれるそのお料理をいただくにつけ、いつか、うちの野菜を使ってもらいたいと強く願ってきました。以前に、行商は大歓迎と言ってもらえてはいたのですが、採算の取れる出荷方法や生産態勢の整備など、こちらが具体策を見出せずそのままになっていたのです。しかし、獣害から否応なく農地の集約と通年栽培に踏み切ったところ作付けの余地が生まれ、野菜を持って行く日は雨風スタッフとして雇ってもらうという嫁からの思いがけない提案があり、一気に実を結ぶことになりました。

週二日ほど嫁が働きに出るとはいえ、本業の展望を開くとてもいい流れが生まれそうです。収穫から最短で手渡せること。少量でも続けられること。スタッフとしてもお店と関わる中でコミュニケーションを重ね、何が求められているのかを考える。これから農家として研鑽を積む上では、この人と思える料理人との緊張感のある関係性は欠かせないと思いますし、お取り扱い頂いている個人商店さんやご愛顧下さる方々に届けられる生鮮野菜をより充実させる上でも、とても大事なベースになると思います。

雨風夫婦と具体的に話し合うなか、こちらの意図を正確に受け取ってもらえていることがわかり、改めて今後も無理のない関係を築くことができると思い喜びをかみしめました。ひとまずは9月中旬の種播きに間に合った葉物やこれまでも作り続けている温海かぶや大根、人参の間引きなどからスタートです。いく農園オンラインショップへのアップが間に合ってはいませんが、菜物などご入用の場合ご一報下さればその時ご用意できるものをお知らせしますので宜しくお願いします。

ここ数年は自分達の足下をしっかり見つめ直し、次なる一歩を踏み出すための足場固めに籠りがちでした。1時間以上掛けて通うことや慣れない仕事は大変ではありますが、なにより雨風食堂がとてもいい職場であり、日頃から仕事で人前に立つこと、気の合う友人との何気ないおしゃべりがありがたく、嫁もうれしそうです。私自身も畑に立つとき、すでに注文が入っている野菜を収穫できることに喜びを感じています。

小松菜

大根

温海かぶ 春菊水菜人参

 

放棄地の手入れ

家と土地の契約がようやくまとまりそうです。そして、契約に含まれてはいたものの、利用権等いろいろ問題があって本腰を入れることができなかった放棄地、20aを畑にすべく、手入れを始めました。

土地がまとまってはいるものの、東と南を杉や檜の植林に、西をクヌギ林に覆われて陽がまともに当たるのはわずか2割ほど。太い灌木の他に始末に困る梅や柚子の木をバラや葛が覆い、水が滞り石積みも崩れています。今後いい畑になるかは東と南側の植林を伐らせてもらえるかどうかに掛かっているのですが、地権者にお願いするにもまずは耕作地に整えてからになります。生鮮野菜の出荷を充実させるためにも、輪作の中に休ませる期間を持たせることはやはり大事になると思うので、この20aの土地は重要です。

今年初めて作付けした畑と10年手入れしてきたものの昨シーズンで手放さざるを得なかった畑とでは、作物の生育も必要となる手入れも大きく違い、改めて年月と労力を積み重ねることでしか得ることの出来ない実力というのを感じました。放棄地の復旧作業や畑の基盤造りが骨の折れる仕事には違いなく、これまでを合計すれば1haを手がけ、仕方のないこととはいえ、その8割を手放しました。クラインガルテンの候補地になったからという一方的な理由で還すことになった30a。獣害対策と農地の集約というこちらの都合で、還した20aと作付けを諦めて草刈り場にした25a。全くの無駄骨だったとは思っていませんが、身体への負荷は蓄積されており、手の痺れや首、膝、腰の傷みなど、消えない代償を払うことになりました。今回手を入れ始めた土地がいい畑となるにはやはり10年かかり、50歳になっていることを思うと、これを最後にしたいところです。「人生、諦めと覚悟」とはよく言ったもので、ここでやるしかないということを今一度確かめています。