抜本的な工事が求められる我が家。土台や柱、壁や屋根もいずれ順を追って可能な限り総入れ替えしなければならない。今回は東の壁と足元。
覆われていたトタンを剥がすと思っていた以上に深刻な状態だ。屋内の壁にしみが出てきたり、草のツルが入ってきたりしたのも納得である。はじめにこの実態を知っていたらここで暮らそうと思えただろうか。ここで10年以上寝起きしていたことが、お伽話に思えてしまう。
開ければ開けるほど途方に暮れる。結局壁の大部分を剥がすことに。竹木舞に土壁は貴重ではあるけれど、それを復元する猶予はない。とにかくシロアリの進行と家の歪みを食い止めることが先なのだ。
荷重が集中している柱は根本が曲がっていて、骨組みが全方向に歪み波打っているのが素人目にもわかる。時折聞こえる軋みはまたひとつ変形が進んでいたということなのだろう。隙間だらけの障子一枚向こうは外、底冷えのする家に体力をすり減らされてきた感じがする。これまではなんでも勢いで来れたけれど、これからは無駄に消耗しないようにしたい。
我が家をはじめから見続けてくれている大工のお兄。仕事ぶりについつい見入ってしまう。なんでも一人でやってしまうのだ。
お兄の仕事に、ただただ脱帽。自分も自分の仕事を頑張らねばと思う。