月別アーカイブ: 2017年5月

旧別子銅山から西赤石山へ

畑では、コリンキーやキュウリの植え付けとありつくまでの水やり、果菜類の植え付けと鉢上げ、ピクルス仕事では、蕗やにんにくの芽の仕込みに一区切りがつき、直に始まるズッキーニの収穫を前に、念願の山登りをしてきました。

山で食べるご飯は最高においしい。今回はお稲荷さんを持って行くんだと朝から張り切って作ってくれました。おやつには黒棒とコーヒーを。

昨年は史跡をまわるだけで終わってしまった旧別子銅山。その営みがあった谷から見上げると圧倒的な存在感をもってそびえるのが赤石山系です。銅山越えという道が辛苦の末に通され、今では木漏れ陽の中を数十分も歩けば新居浜の街が望めます。かつて、山の木々は切り尽くされ、有毒ガスを含んだ煙に覆われ、落石や地滑り、滑落の絶えない危険な道だったはずですが、それを想像することが難しいほど、穏やかな新緑に覆われていました。

往復6時間、ふらふらになりながらも、身体に油を注すいい運動になりました。

嫁とはペースが違うので、私が先に行って立ち止まるをくり返します。それが私にとってはいい休みになり、追いつけばさて行こうとなるわけですが、それでは嫁が休めません。かといって、同じペースで歩こうとすると一歩一歩ブレーキを掛けることになるので、私の余裕がなくなる。なので、時々、意識的に長めの休みを取り、食べ物や飲み物を補給するようにしています。二人とも初心者ですから余裕は大事です。

日暮れ間近の帰りでは、調子が出てついスタスタ行ってしまい、立ち止まってもなかなか姿が見ないほど距離が開いてしまいました。ひとりで大分心細かったらしく、「泣くぞ」と言われてしまいました。まあ、そんなこんなで楽しい山登りでした。

 

 

 

にんにくの芽スパイシーピクルス

今年もぎっちり詰めました。バルサミコ酢と黒コショウを効かせた、IKU FARM PICKLE 初夏の定番です。ピクルス液に水を一切使わず濃厚に仕上がっていますので、小口切りにしても充分アクセントに使って頂けます。

初めての自家採種で育てたにんにく(種芋8キロ)は出来も良く、これまでで一番の収穫となりました。畑の状態は年々良くなり手入れも楽になってきたので、次は10キロ植え付けようと考えています。蕾はこれから一年漬込みます。

 

蕗のピクルス

今年も仕上がりました、蕗のピクルス。

鳥がさえずり朝日が差しはじめる中の収穫は何とも清々しいもので、毎年同じことを言っているかもしれませんが、毎年新鮮に感動してしまいます。

いく農園は漬け物製造業なので湧き水はそのまま塩素処理せずに使うことができます。その違いが一番出るのはこの蕗のピクルスかもしれません。10キロの蕗を湧き水にさらし半日かけて皮を剥き、また水につけて寝かせるというように、もっとも贅沢に水を使います。

ほのかな苦みと朝露の香り。より華やかにエルダーフラワーと合わせました。甘すぎずさっぱりと食べて頂けるよう、イメージしているバランスはフルーティーなクラフトビールです。(クリームチーズとのサンドを頬張りビールを流し込む絵をつい想像してしまいます)

ですが、冷やした吟醸酒にもっともあうピクルスは?と訊かれれば、この蕗のピクルスを一番におすすめします。

芹と葱のレリッシュ

新緑香るこの季節、芹のみずみずしさと言ったらありません。刻めば工房に香りがほとばしります。そこに自然と山椒の香りもほしくなり、芹と葱のレリッシュが生まれました。

白ネギの育て方、作付けの仕方においては、不耕起・無肥料栽培にかなう合理的なやり方を模索してきましたが、大分見えてきました。芹の自生地を手入れをした甲斐もあって、今年はしっかり仕込めました。増量し割安になっての登場です。見た目は地味ですが、いい仕事しますよ!